東京理科大学様の制作事例紹介「産学連携の取り組み・思いを発信する動画を制作、学生の士気向上にも貢献」
2025.1.24

アントレプレナーファクトリー(以下、「アンファク」)に動画コンテンツの制作をご依頼いただいた、東京理科大学 産学連携機構の河合武司様、飯野初美様にお話を伺いました。
同大学では、大学発スタートアップの創出・成長支援を行っており、2023年度には大学発ベンチャーが191件に達し、2024年12月現在では大学認定スタートアップが11社誕生しており、技術や知見を基に社会課題の解決や新たな価値の創出に挑戦されています。
この記事では、動画制作依頼前の具体的な課題や、制作プロセス、動画コンテンツがもたらした効果等について、河合武司様、飯野初美様からいただいた率直なご感想を紹介します。
課題・背景 | ・より多くの教員・学生が起業やスタートアップに興味を持てるように促したい ・企業、自治体、OBOGなど学外に向けて大学の産学連携の取り組みや熱量を発信したい |
選定基準・ポイント | ・アントプレナーシップ教育起業支援団体が使用していると聞き、信頼感があった ・オリジナル動画制作の実績が豊富で、自由度の高い動画制作が可能であった |
成果 | ・学長のメッセージがストレートに伝わり、教員・学生が起業に興味を持てるコンテンツとなった ・企業や自治体など学外に向けて、本学の取り組みや想いを発信するプロモーションとして効果を発揮した |
研究成果の社会実装に挑む大学発スタートアップを支援
ー 東京理科大学 産学連携機構の事業内容と組織について教えてください
河合様
本学では、「理学の普及を以て国運発展の基礎とする」という理念のもと、日本の科学技術を支える教育・研究を行っています。
現代社会において大学は、単なる教育研究機関としての役割を超え、産学連携や社会連携を通して先端技術の社会実装を行うなど、社会全体の発展や新たなイノベーションの創出に貢献することが期待されています。
こうした社会的要請に応えるため、本学の産学連携機構では、研究支援、起業支援、地域連携活動、知財管理を統合的に推進し、教育研究活動のさらなる活性化と社会課題の解決を目指しています。
具体的には、技術やアイデアといった研究シーズの発掘、民間企業や自治体などの外部組織との連携構築、契約交渉のサポート、知的財産権の申請支援などを行っています。起業を目指す教員や学生が直面する課題を解消し、大学発スタートアップの創出および成長を支援する伴走型のサポート体制を構築しています。
起業の基礎知識は動画で学んでもらい、起業後の伴走支援に重点を置きたい
ー 動画コンテンツを活用することになった背景、当時の課題を教えてください
河合様
かねてより、本学のより多くの教員・学生がスタートアップや起業に積極的に参加できるようにしたいと思っており、学内に向けて起業のモチベーションを高めるようなメッセージを効果的に伝える方法を模索していました。また、企業や自治体などに、本学における産学連携の取り組みを発信していきたいと考えていました。
そうした中、学内の会議等で石川学長の話を伺う機会があり、学長が持つスタートアップや起業、知財戦略の分野への造詣の深さ、そして起業に対する情熱に感銘を受け、「学長の想いを発信することで、説得力のあるメッセージが届けられるのではないか」と想い、動画制作を提案しました。
加えて、実際に起業を経験した本学OBの生の声を伝えることで、起業に興味を持つ学生が具体的な将来像やキャリアをより明確にイメージできると考えました。
ー 動画制作会社を選定した時のポイントを教えてください
飯野様
アントレプレナーシップを推進する団体や大学での導入実績があったことが、アンファクの動画コンテンツを選定する上での大きな決め手となりました。
アントレプレナーシップ教育や起業支援を行う団体がアンファクの動画コンテンツを活用していることを知り、さらに東北大学や九州大学など、起業支援において先行している大学が導入しているという実績に大きな安心感を得ました。
河合様
アンファクではオリジナル動画もオーダーメイドで制作しており、実績も豊富であると伺ったので、お願いすることにしました。
柔軟なディレクションで、学長・OBの率直なメッセージが伝わる動画を作成
ー 今回依頼いただいた内容を具体的に教えてください
飯野様
学内向けと学外向けのメッセージを明確に分けて、動画制作を依頼しました。学内向けの動画は、これから起業を目指す教員や学生に向けて、学長からのメッセージと、実際に起業したOBからの具体的なアドバイスや経験談を伝える内容としました。
一方、学外向けの動画では、民間企業や自治体、OBOGといった外部の関係者に対して、本学の産学連携活動への情熱やスタートアップ支援への取り組みを紹介し、「一緒に事業を取り組んでいきませんか?」という前向きなメッセージを届ける内容としました。
ー 動画選定のプロセスを教えてください
飯野様
2024年の8月末にキックオフミーティングを行い、10月に撮影、11月に動画をアップしたため、実質2ヶ月半程度の制作期間でした。
アンファクが先導してスケジュール管理を行い、準備物やToDoを明確に示してくれたので、全体の進行が非常にスムーズでした。スケジュールは打ち合わせを通して調整され、制作に伴う業務上の負担を感じることなく進めることができ、感謝しています。
ー 動画制作依頼において、重視された点を教えてください
河合様
動画制作にあたっては、学長の想いがストレートに伝わることを重視しました。石川学長は起業に関する造詣が深いため、あらかじめ用意した原稿を読むよりも、学長自身が自然体で想いを語ることで、よりメッセージが伝わりやすいと判断しました。
また、本学OBには、起業を目指す教員・学生および卒業生に向けたアドバイスを依頼し、実際の経験に基づくリアルなメッセージを届けてもらいました。
飯野様
原稿もない状態で学長にお話いただくことについては、学内でも驚きの声が挙がりましたが、学長の想いをそのままの言葉で届ける最良の方法だと思いました。
ー 重視された点について、アンファクからどのような提案がありましたか?
飯野様
アンファクの動画制作チームは、私たちの「想いがストレートに伝わる動画にしたい」という考えを尊重してくださいました。
自然体の雰囲気になるよう、原稿やスライドなどの資料を用いずに動画撮影を行いたい旨を伝えたところ、「自由にやりましょう」と快諾してくれました。
さらに、動画撮影中に話者のOBがインタビュー方式の動画を提案した際には、アンファクのスタッフがその場でインタビュアーを務め、OBが自然体で話しやすいよう進行してくれました。突発的な依頼にも臨機応変に対応し、私たちの要望に柔軟に対応していただきました。
想いがストレートに表現された動画で、学外への熱意の発信と学内のモチベーションアップに貢献
ー 選定した動画を見て、率直にどのように感じられましたか?
河合様
学長の想いがよりストレートに伝わるような編集が施されており、感謝しています。いわゆる原稿を読んでいるような動画とは異なり、言葉に硬さがなく、自然な表現が印象的でした。メッセージからは、学長やOBの感情や想いが率直に伝わってくると感じました。
学長は卒業式や入学式などの祝辞で学生に向けて話す機会はありますが、あくまでも式典の場に即したスピーチとなるため、伝えられる内容に限りがあります。今回の動画では、学長の考えや熱い想いがありのままに表現されており、教員・学生が視聴した際に、学長への尊敬や親近感、そして起業への関心がより一層深まると感じました。
飯野様
学長とOBの素直な想いが伝わってくると感じました。編集を通して、話し手の個性がより引き出されていると思います。
今回の動画は、取り組みに関する情報提供にとどまらず、本学の想いやビジョンを学内外に伝えることができ、さらに教員や学生に対しては起業のモチベーションを高めるプロモーションとして非常に効果的な内容に仕上がっていると感じました。
ー コンテンツ実装後の視聴者からの反応を教えてください
飯野様
動画を公開してからまだ1ヶ月程度ですが、すでにさまざまな反響があり、その早さに驚きました。動画が学内外の多くの方々に届き、学長やOBの想いへの共感や、本学の産学連携への関心を生み出していると感じています。
中には卒業生からも反響があり、「何かできるなら協力するので声をかけてほしい」といった直接的なフィードバックが寄せられました。
視教員・学生の積極的なスタートアップ参加を促し、産学連携の更なる推進を目指す
ー 今後、東京理科大学 産学連携機構としてどのような課題を解決し、支援を行っていきたいとお考えでしょうか?
河合様
より多くの教員・学生がスタートアップに興味・関心を示し、本学全体で起業に対する理解や意識がさらに高まることを願っています。そして、社会に貢献するような事業が本学から数多く誕生するよう、当機構として支援を続けてまいります。
また、今回制作した動画を一つのきっかけとして、企業や自治体など学外のステークホルダーとのつながりが強化され、オープンイノベーションが加速することも期待しています。
私たちが投じたリソースがスタートアップの事業成功という具体的な成果となって還元されるような、良い循環を目指して取り組んでいきたいです。
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